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暦について

我々日本人は、季節の変化があること、四季があること を当然のように思いがちですが、 四季があるって言うことは、実はすごいことですよね。

赤道に近すぎれば暑いばかりだし、日本と同じくらいの北緯に位置する場所でも、 周囲の地形条件などによっては、砂漠もあります。北極や南極に近すぎれば寒いし。。。

日本の豊かな森や、森で浄化された湧き水、 日本の狭い地形独特の短く急な川、といった 沢山の条件が重なり、上質の水が得られ、 四季の変化に富んだ豊かな自然の恵みによって、 農耕文化が発達してきたわけです。
今でこそ暦は太陽暦となっていますが、農作業のことを考えれば 現代でも旧暦の方が優れているらしいです。 (と、家庭菜園を趣味で作っている義父がよくいっております)
クリックで拡大します。荘厳な雰囲気を感じていただければ嬉しいです。
ゆんPhotoGalleryさんのフリー素材写真より
伊勢の神宮さまでは、毎年「神宮暦」を刊行されています。 この中には、大寒・立春などの 二十四節気の日付や、潮の満ち引き月出・月入の時刻、その月の 農作業のポイント大安や先勝など六曜表などが掲載してあり、 全国の神社で購入可能(1冊200円)です。

以下、辞書や事典などでも解説が載っておりますが、神宮暦の中に 挙げてある項目について、掲載いたします。
内容については、神宮暦、広辞苑の二つを参考にさせていただいております。
なるべく読み易く文章にしたつもりですが、 判りにくい箇所や、明らかに間違っている箇所があれば、ご指摘下さい。
◆セッキ節気
立春や大寒などの二十四節気(二十四気)です。
節気は、もともと五経の一つである「礼記(らいき)」の中の 『月令の篇』に出てきます。 ちなみに礼記とは、周末から秦・漢時代の儒者の古礼に関する説を集めた書です。

平気」と言う暦法においては、 陰陽や寒暑の推移は5日毎に行われるとして、五日を一候、 三候を一気(15日)、六気を一時(90日)、四時を一歳(360日)としています。
定気」という暦法では、太陽の見かけ上の通り道(黄道)を、 太陽が赤道を南から北へ過ぎる点(春分点)を起点として、 1周360度を24等分の15度ずつに区切ります。
そのそれぞれの点に太陽の中心が来た時期をもって二十四気としています。

二十四節気を順に挙げると、

小寒(1/5)→ 大寒(1/20)→ 立春(2/4)→ 雨水(2/19)→ 啓蟄(3/6)→ 春分(3/21)→ 清明(4/5)→ 穀雨(4/20)→ 立夏(5/6)→ 小満(5/21)→ 芒種(6/6)→ 夏至(6/21)→ 小暑(7/7)→ 大暑(7/23)→ 立秋(8/8)→ 処暑(8/23)→ 白露(9/8)→ 秋分(9/23)→ 寒露(10/8)→ 霜降(10/23)→ 立冬(11/7)→ 小雪(11/22)→ 大雪(12/7)→ 冬至(12/22)

それぞれの意味は、ここに掲載していると長くなるので、 興味ある方は、国語辞典でお調べ下さい。
◆ドヨウ土用
一般には、夏の土用を言いますね。

中国の古い学説で、「天地の間に常に五行の気が循環している」 とあります。 五行とは、木・火・土・金・水の五つの元気で、 万物組成の元素としています。
まめ知識の「干支」のページでも記載している 十干を五行を使って表すこともあります。
甲(きのえ)=木兄
乙(きのと)=木弟
丙(ひのえ)=火兄
丁(ひのと)=火弟
戊(つちのえ)=土兄
己(つちのと)=土弟
庚(かのえ)=金兄
辛(かのと)=金弟
壬(みずのえ)=水兄
癸(みずのと)=水弟
春は木を、夏は火を、 秋は金を、冬は水をつかさどり、 土は季節と季節の間にあって各気の生成をたすけるモノと、 考えられていました。
季節と季節の間、つまり立春、立夏、立秋、立冬前の約18日間を 「土用」とよびます。 
◆ニュウバイ入梅
梅雨の時期に入る時節を示すもので、この日の算出法には古来より多くの異説があります。
神宮暦においては、太陽が二十四節気の一つである 「芒種 (太陽の黄径が75度の時で、陰暦の5月の節で、 今の暦(陽暦)の6月5日頃)」の約5日後の 黄径が80度に来た時期としています。
◆ハンゲショウ半夏生
半夏という毒草(別名を「からすびしゃく」といい、 てんなんしょう科の多年生草本、 つわりの妙薬と言われる)の生える頃で、古くからこの日までに田植えを 終わることとなっており、農家に重要視されてきた日です。
神宮暦では、夏至の第2候(約10日後)で、黄径100度に達したとき 、として推算しています。
今の暦(陽暦)で7月2日頃
◆セツブン節分
元来立春交節の時期を指すものでしたが、古くから立春の前日 をさします。
旧冬を送り去り、一陽来復を迎えるために、 豆をうって追儺(ツイナ)の行事をなす日となっています。
この日の夕暮れ、柊の枝に鰯の頭を指したものを戸口にたてて、鬼打豆と称して 煎った大豆を撒く習慣があります。
◆ハチジュウハチヤ八十八夜
字の通りで、立春の日から数えて88日目にあたる日で、 「この頃に春霞が終わる」とされています。
今の暦(陽暦)で5月1、2日頃に辺り、これ以後に播種するのが例 となっていたもので、農家にとっては大切な日とされています。
◆ニヒャクトオカ二百十日
「ハチジュウハチヤ」と同じく字の通りで、 立春の日から数えて210日目にあたる日です。
9月1日頃にあたりますが、この季節は台風来襲の時期でもあり、 中稲の開花の時期とも重なるため、農漁家への警戒 として享保年間(西暦1716〜1735年)以来暦に記してあります。
他に二百二十日も同じ意味です。
◆シャニチ社日
春分及び秋分に最も近い前後の戊(ツチノエ・土兄)の日 を選んだものです。
春の社日を「春社」、 秋の社日を「秋社」と言い、 土の神を祀って、春社には五穀の種子を祭ってその豊熟を祈り、 秋社には初穂を供えてその成熟を祝うのが 昔からの行事となっています。
◆ヒガン彼岸
梵語「Faramita(波羅密多)」
春分・秋分は、昼夜半分で、陰陽の過不及の無いときと考えます。 この、春分・秋分それぞれを中心として、前後3日の合わせて7日間彼岸と呼びます。
仏教的には、「生死の境である此岸」、 「煩悩を中流」として、これらに対し 現世の煩悩(中流)から離脱し涅槃(彼岸)の境地に達すること、 また達するよう念願すべきもの、とされています。
(うーむ、ちょっと難しい・・・)
◆サクゲンボウ朔弦望
「朔弦望」なんて言葉があったことも知らず、ひとつ勉強になりました。「朔日」、「望日」 なら知ってたんですけどね。。。
月(太陰)と太陽が並ぶとき(月と太陽の黄径が等しいとき)、 つまり新月の時を「朔」といいます。 旧暦(太陰暦)の「ついたち」です。 「ついたち」って、漢字で書くと 「朔日」とも書きますので、お分かりですね。

その逆に、月(太陰)と太陽が地球を挟んで逆側に来たとき (月と太陽の黄径の差が180度になったとき)、 つまり満月の時を「望」といいます。 旧暦(太陰暦)の「15日」です。 「じゅうごやお〜つきさま・・・」ですよ。

朔と望の中間で、黄径の差が90度になるときのうち、 月が太陽の東にある時を「上弦」の月、 西にある時を「下弦」の月と言います。小学校の理科で習った記憶が・・・
◆ゲツレイ月齢
直前の「朔」の瞬間から数えた時間のことを指します。
◆ジツゲッショク日月食
日食や月食のことをまとめていっただけですね。 今年は6月11日に金環日食が見られました。
全国で部分食として見られ、時刻は東京で午前6時41分58秒、 右横からかけ始め7時40分食分0.455で最大、 8時45分23秒左下でかけ終わりました。


旧暦ってイイ!

現在使われている暦は、ご存じの通り「太陽暦」です。 まさに文字通り、太陽の動きや位置を元にしてつくられた暦ですね。

それに対して、「旧暦」は、月の満ち欠け(動きや位置)を元にしてつくられた 『太陰暦』です。
ご存じの通り月の周期は約28日ですから、太陽の周期とずれている為に、 月の暦では、ほっておくと年を追う毎にどんどん季節感がずれてきます。 そこで陰暦では閏月などを設けて、太陽の周期とのズレを調整してるんですね。

そして、我々の先人達の優れた知恵により、「節気」 という太陽の動きを基本にしたものを暦に入れ込みました。
  太陽が出ている時間が一番長い『夏至』
  逆に一番短い『冬至』
  夏至と冬至の中間で昼夜の時間が同じ『春分』、『秋分』
  これら4つのそれぞれの中間に、『立春』、『立夏』、『立秋』、『立冬』

農耕民族の日本人にとって、季節感のズレは農作業に致命的であり、 月と太陽の暦を上手く融合させた暦と言えます。

@新月→A三日月→B半月(上弦の月)→C満月→D半月(下弦の月)→E新月

@新月 月齢1.3A三日月 月齢3.6B半月(上弦の月)月齢6.7

C満月 月齢14.6D半月(下弦の月)月齢22.1E新月 月齢27.9

この写真は、 『星への誘い』より使用させていただいております。感謝。

このように、見えない状態から、だんだん太くなってきて満月になり、 だんだん細くなって見えなくなる事を繰り返しています。
A三日月 月齢3.6 三日月(ミカヅキ)」とは、なぜ「三日」月なんでしょうか?
実は、旧暦(太陰暦)の毎月3日に当たる日の月の形を「三日月」と呼ぶんですね。 なんで三日月って言うの???と子供の頃思っていましたが、納得!です。
旧暦の毎月15日のお月様はどんな形か判りますか?
もうお判りですね!
歌にも「十五夜お月様・・・」とありますように、 15日のお月様は満月です。
C満月 月齢14.6
1年の始まりである「元旦」に昇るお日様に対して、 古来より日本人は「初日の出を拝む」、「ご来光」等と呼び、 特別な感情を持って見ています。毎月1日も、「月参り」として神社には多くの氏子の皆様がお詣りされます。

学術的・神学的な論理はさておき、僕の勝手な想像ですが、1日朝の「日の出」にはありがたい輝きがあるんだと思います。

なぜなら、旧暦において月末である28日と月初めである1日は、 上に述べたとおり月の明かりがほとんど無い状態だからです。
電気がなかった時代(まだほんの近い過去ですね)、 月の光がほとんど無い1日未明は、まさに真っ暗闇だったんだろうな、と 思われます。
そうして夜が明けてくると、闇夜はうっすらと白けてきて、 東の空が徐々に徐々に輝いてくる。

1日の日の出は、まさに闇から明るい世界への切り替わりであり、 新たなスタートの第1歩を象徴する日の出なのではないかと 思っております。勝手な想像ですが。。。
日の出の写真。クリックで拡大します。
ゆんPhotoGalleryさんのフリー素材写真より


日本の美意識の一端を垣間見る事のできる暦だと思います。


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