言葉の持つ霊的な力
祝詞と言霊
古くから、言葉には霊が宿るといわれてきた。そして、その力によって
人の幸・不幸が左右されるとされた。言葉の持つ霊力、それが言霊(コトダマ)である。
古代人は言葉に願いを込めつつ発することで、その願いが実現すると考え、
言葉に対する畏怖(イフ)の念をもっていた。そして神道における祝詞(ノリト)も、
この言霊の力を支えるものとして成立しているのである。
祝詞の語源は諸説あるが、本居宣長は、「宣説事(ノリトキゴト)の略で、神に申し上げる
言葉」であるとしている。また折口信夫は、「のりとごとの略で、神の言葉や神を祀るときの
言葉は、宣(ノ)る場所(宣り処ノリドコロ)が必要であり、宣り処における口誦文
(コウショウブン)がのりとごとである」としている。
いずれにせよわが国においては、神々に豊穣を祈願し、時には災禍や罪穢れが祓われるよう
念じ、また神威をたかめるために、祝詞と言霊は発せられてきたのである。
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